キハ10は戦後開発されてきた気動車(ディーゼル動車)の元祖にあたる車両です。この車両が開発された当時・1950年代はまだまだSLによる客車列車が多く走っていた時期でした。
液体式変速機をはじめて採用した技術的意義の高い車両で、その後の気動車の原型となりました。また、全国に728両投入されるなど、戦後日本における非電化路線の輸送力改善に大きく寄与しました。
そうした車両であるにもかかわらず、現在ではほとんどの車両が解体されてしまい、今は全国に5両保存(鉄道博物館・リニア鉄道館・旧南部縦貫鉄道・旧加悦SL広場・当地)されているのみです。
そうした中で、この車両は唯一個人によって保存・活用されてきた車両でした。
この車両は1955年に帝国車両製造に落成、その後新潟で長く運用につき、木更津を経て、鹿島臨海鉄道に譲渡されました。鹿島臨海鉄道では、1978年から1983年の間、鹿島神宮駅から鹿島港南駅での旅客輸送に充当されました。
鹿島臨海鉄道にて運用されていた当時のキハ1001 多田真也太氏撮影
廃車後、前オーナーの方が運営されていたつり堀センターの休憩施設として譲り受け、活用を続けてきました。ただ、残念ながらつり堀センターが閉店となり、解体の検討がなされていました。
そこでキハ10保存会が設立されました。前オーナー様のご協力をいただきながら車両の所有権を保存会に移し、現在は場所を賃借する形で保存を続けております。
今後まずは、車体の痛みが進まないように現地での車両整備を急ぐとともに、将来的には茨城県にて現在整備を進めております、首都圏保存車輛ヤードの休憩・宿直拠点としての活用を目指しています。
そうした活動を通じて、相模線にゆかりのある実車の保存をしたいと考えてきました。そうした中で相模線を走行した同型車、キハ10の車両が解体の検討にあると聞き、車両の取得と保存会設立、そしてクラウドファンディングへとつながっております。
~寒川町鉄道保存会でのこれまでの活動に対する受賞・メディア掲載~
NHK 首都圏ネットワークでの放映(2023/03)
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20230327/1000090996.html
公益財団法人地域育成財団 主催フォーラム『若者が創る・動く・学ぶ地方創生。』での講演
神奈川新聞「長野知事「若者力でにぎわいを」 地域育成財団フォーラム」(2023/05)
https://www.kanaloco.jp/news/government/article-990532.html
一般財団法人 公園財団 公園・夢プラン大賞2023 優秀賞受賞(2023/12)
https://yumeplan.prfj.or.jp/yumeplan23/jitsugen_02.html
ほか
ご支援・応援のほど、何卒よろしくお願いいたします。
連絡先
キハ10保存会:
kiha10hozon@gmail.com
080-7815-4865(担当:塚本)
【ご留意事項】
・塗装色については、現行鹿島臨海鉄道色ですが、今回は首都圏色にしたいと考えております。
理由としましては、キハ10が首都圏色をまとった最初の車両なのですが、この塗装で保存されている車両が一両もないためです。
全国各地で活躍したキハ10だからこそ、様々な色で展示することがひとつの活用方法になると考えております。今後何色を塗るかは塗装変更のたびに検討してまいります。
・このプロジェクトは、前オーナー様のご協力のもと実施させていただいております。現在の保管地へ無断での立ち入り・写真撮影等はお断りしております。
・本プロジェクトの成否にかかわらず、この車両について今後、解体を避け保存を続けるためにやむを得ない措置を講じる可能性がございます。
その場合、私たちに対して、何ら異議申し立てや求償等を行わないことを前提に支援をお受けさせていただきます。事情を十分にお汲み取りいただいた上で、お申込みをお願いいたします。
(お申込みをいただいた時点で、ご承諾いただいたものとみなします)