2025年の進展状況
2025年11月10日
クラウドファンディングにご協力いただいた皆様、完成披露が大変遅くなっており申し訳ございません。2025年も、最終的な塗装前仕上げに向けて作業を続けております。しかしながら、古い車体ゆえ、作業を進めるほど新たな修復箇所が発見され、その対処のため計画以上に時間がかかっております。今年行った作業としては、(1)ドアステップおよび車体裾の仕上げ、(2)ドアの修復、(3)正面窓Hゴムの交換と修理 を行い、現在も進行中です。
車体の窓から上はほぼ下地仕上げが一周して仕上がったのですが、裾のアール部分、および客室ドアステップが後回しになっていましたので、その仕上げを行いました。
ドアステップは、裏に補強リブがあり狭くて研磨しづらい形状をしている上、上向き作業であることもあり、思った以上に労力も時間もかかります。そのためこれまであまり補修されていなかったと思われ、塗装の傷みがかなり深刻な状態でした。
ステップは裏の塗料はめくれ上がって剥がれており、また上面は滑り止めのゴムが接着されていたために腐食がかなり進んでいました。
研磨してサフ入れして仕上げます。こう書くと簡単に進んだように聞こえますが、12枚もあるため、結局3ヶ月の間来る日も来る日もステップと格闘していました。
車体裾のアール部分も上を向いたままの作業のため大変疲れます。面積も広いので、これもまた終わりの見えない作業です。2両分の仕上げをするのはもう修行みたいなものでした。
サフを塗って仕上げ状態を確認します。そうするとどうしても傷や凹みが残っているのに気がつきますので、星の数ほどあるそれを、ちまちまと修正していきました。
そして再びサフを塗って、ようやく仕上りました。
ドアはアルミ製で塗装の傷みは少なかったため、剥がれたところのみパテで補修し、その他の部分は表面を削ってなだらかに仕上げました。一部、ガイドローラーのレールが浮いたり剥がれたりした部分がありましたので、塗装後に修復予定です。
乗務員ドアは塗装の傷みがひどく、また裾アール部も変形していてボロボロの状態でした。。
特に裾のアール部分の変形がひどかったため、板金のたたき直し、パテ修正と大変手間がかかりましたが、なんとか仕上りました。
正面窓Hゴムは、40年近く交換していなかったところもあり、ひび割れてボロボロの状態だったため交換が必要でした。そこで、Hゴムを外してみると窓周囲はかなり腐食が進んでおり、さび取り、板金修正が必要でした。その養生に3ヶ月の時間がかかってしまったため窓入れは遅くなりましたが、その甲斐あってきれいな状態に修復できました。。
なお、現在は窓ガラス破損と汚れ防止のため正面窓周りはシートで覆われており、ご覧いただけません。ご了承下さい。
今年は、これらの作業により、塗装前の仕上げはかなり進みました。あとは連結面の雨樋の修理と、残った細部の仕上、また長期間の作業のために再度錆が出たところの修正を進めております。それらが仕上りましたらご報告するとともに、塗装前状態を公開したいと計画しておりますので、それまで今しばらくお時間をいただきたいと思います。